ぐるぐる、ぐるぐる。
 思考は巡る。


 たった一人の存在が。


 出口のない迷路になってる。















○永久るーぷ○
















 辛い訓練も終わって、仕事も終わって。
 一日の楽しみ、夕飯の時間。

 さとこさんと善次郎さんの作る料理は絶品で。

 でも。


 隣に座ってるのがコイツじゃなきゃもっと美味しかったのに。

「どうしたんだ、太陽?箸が進んでないじゃないか」
 具合でも悪いのか?そう言って顔を覗き込んでくる。


 翡翠色の瞳とまともに目が合って。


「…っな、なんでもねぇよ!」

 慌てて目を逸らした拍子に、箸を取り落としてしまう。


「…どこがなんでもないんだよ…」

 呆れたように言いながら、床に転がった箸を拾う。

「太陽、体調悪いんだったら早めに言いなさいよ」
「べつに体調悪いわけじゃないんだって!」
「じゃあ一体どうしたのよ?」
「ちょ、ちょっと考え事してて…」
「太陽が!?考え事ォ!?」
「なんだよその言い方!!」



 鈴に言われなくてもわかってる。オレらしくないってことぐらい。

 本当はさっさとこんな考え放棄して、楽しいこととか考えたいのに。

 けど。


 けれど。



「ほら、太陽、箸」
「あ…」


 わざわざ洗ってきてくれたのか、水滴の滴り落ちるその箸に反射的に手が伸びて。


 また、翡翠色と目が合った。






「オレのこと、考えてた?」
「…っ!!」


 耳元に不意打ち。


 囁くような柔らかい声で。




 柔らかい金の髪が鼻先をくすぐって。





「…んな、な、なわけないだろっっ!!!」



 瞬間、頭の中が真っ白になった。




 目の前の…エースの手から箸をひったくって。

 本当はすぐにその場から走り去りたかったけど。

 流石に夕飯を残す気にはなれなかったから。

 口の中にかっ込めるだけかっ込んで、ご馳走様の挨拶もそこそこに食堂から逃げた。


「分かりやすい奴だなー」

 背後から、からかうようなエースの声が聞こえてきたけど、無視。
 後になってボンを置いてきたことに気付いたけど、それも無視。

 飯の味なんて、もう全然わかんなくなってた。






 寝ても起きても、思い出すのは翡翠色の瞳、金の髪。




 ぐるぐる回る思考の永久ループ。




 エース色の迷路。







END










…ぅわぁ、何書いてんのかしらん自分…(笑)
プログラムの授業中出てきた「永久ループ」とゆー単語に反応して書いてしまいました(苦笑)



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